独裁者

土曜日に高橋哲也氏の講演を聴いた。内容は、ほとんど今までに聴いた内容であった。

その講演会の帰りに、BOOK OFFに寄って、村上春樹氏の「ねじまき鳥クロニクル」の上下と「アンダーグラウンド」を買った。昨年は「海辺のカフカ」で年をを越した。今年は、ねじまき鳥で年を越す計画である。

1年が過ぎるのが早く、以前はRPGをしていて、時間を無駄にしている感覚はなかったが、最近は、そのような感覚におそわれる。ということで、2ヶ月近く、PS2の電源さえもいれていない。

今日、bikini_white_55さんのサイトを訪れるも、ジャンプ画面であった。何を意味するのか知らない。

フセイン元大統領の拘束(逮捕にあたるのか疑問である)についてのニュースがトヨタカップの中継の最中というのも計画的としたら、世界の多くのサッカーファンの熱狂の中で、あのようなタイミングとしたら、けっこうな策略とみた。

文字通りの「裸の王様」のフセイン元大統領は、生き延びる道を選んだ。それは、どのような辱めよりも生きる方を選んだ結果であろう。息子に、「両手をなくしたら、口で銃をくわえろ」と諭した父は、両手を挙げて、口で「私はイラク大統領フセインだ。交渉しよう。」と言った。

独裁者は強くない。単に、傲慢で臆病なのだ。それを再確認させる映像は世界に配信され、もう一人の正義気取りがほくそ笑んだ。独裁者の一人の命は、その人にとってのみ重く、さらに、それを利用する者にとってのみ重い。僕にとっては、日常の一つニュースなのだが、それでも、植物が土に根を張るように、知らず思わず僕らの日常に影をさす。そのように思った。