調整能力の欠如

国家は自らを正当な物理的暴力の行使をどこに向けるのだろうか。ロシアが、チェチェンに対して行った暴力は、ロシア共和国がそうであるための必要条件として、正当な物理的暴力の行使を要求する人間共同体の代表とその首領が行ったとして、共同体であるための人民の意見徴集が不十分であったり、意見のねじれを調整不能になったことによって起こったことであろう。
国家がその暴力を対外的でなく、その内に向けるとき、それによって保障される安全とか、利権とか、総じて国益なるものが、内に向けられる時ほど、混とんとし中央集権的な判断に陥ると考える。