これが掲載された記事なのか

昨日のJANJANの「安田さんからのメール」
http://www.janjan.jp/world/0404/0404163305/1.php
に関連して、東京新聞の記事はこれらしい。

メールマガジン信濃は真ん中>10号〜13号」から
http://www.h5.dion.ne.jp/~anjali/html/backno3.html
彼のイラクから送られてきた記事です。(4月12日東京新聞掲載)

「ナホコは戻ってくるの?」   安田純平

「ナホコは戻ってくるのか?」イラクの首都バクダットでは、
人質となった高遠菜穂子さんの支援を受けたストリートチルドレンたちが、
不安そうに安否を気遣っていた。市内にあるストリートチルドレンのたまり場を訪ねると、十代後半とみられる五人の少年たちが手を振りながら近寄ってきた。
高遠さんらが武装武力によって、自衛隊撤退の人質にされたことは彼らも知っていた。
「親もいない、家もないおれたちにナホコは食べ物をくれたり、靴をくれたりしてくれた。事件を聞いて本当に驚いた。だけどこの問題はもう終わったんだろ?」
ひとりの少年が、まゆをひそめて言った。
今は箱入りのティッシュペーパーを売って、生活しようとしているという。
話を聞くうちに、うつろな表情で「金くれよ。メシが食えないんだ」と迫ってくる少年もいた。体からシンナーのにおいが漂う。高遠さんが渡した支援の品々を街中で売って、シンナーに換える少年たちもいるという。希望のないストリートチルドレンたちの生活はそれほどすさんでいる。
「彼女がここに戻ってきたら、怒るぞ」。声をかけると、少年は気まずそうにシン
ナーの入ったペットボトルを投げ捨てた。少年たちの中に入り込んだ高遠さんが、彼らから深い信頼を得てきた様子がうかがえる。
こうした地区に住み込み、長期の支援を続けてきたのが高遠さんだった。
開放されれば高遠さんはまた、彼らの元に戻ろうとするかもしれない。
だが活動はこれまで以上に厳しくなるだろう。

バクダット市内で人質事件の受け止め方を聞くと
「やり方には賛同できない」という意見が多かった一方、
反米感情の高まりとともに、自衛隊を派遣した日本を敵視する声が
増えてきたからだ。事件を機に、民間による現地支援の形がさらに限られたものになってしまう恐れがある。