ねじまき鳥クロニクル

村上春樹の文章を読んでいると、どこか異次元に連れ込まれていくような感じがする。この本の冒頭に猫さがしのために、都市の袋小路に迷い込み、そこで少女と出会う。1994年の出版だから、すでに10年近く過ぎている。

第1部の「泥棒かささぎ編」だが、「かささぎ」は北部九州では、よく見かけるが、他の地区ではほとんど見かけないように思う。烏より、やや小ぶりで、腹部と肩羽が白色である。

村上はノモハン戦に思い入れが強いようで、何かの本に、図書館で「ノモハン戦記」を読んで触発されたようなことが書いてあった。この「ねじまき鳥クロニクル」は、そのバックボーンにノモハン戦のことがあるようだ。あるようだというのは、まだ、ほとんど冒頭の章しか読んでいないからだが。

ノモハン事件について、ネットで調べていたら次のような文章を発見した。
「昭和」という国家 http://fukuoka.cool.ne.jp/matu5077/siba/shouwa/syouwa.html
この文章を読みながら、「魔法の森」が、今、再びつくられているように思う。「シマフクロウの森」でありたい。『「平成」という国家』がどのような方向に進もうとしているのか。僕らは見定めねばならない。そのように思う。