地域経済論

岡田知弘氏と話して感じたことだが、「地域経済論」という分野は、地域をフィールドワークして、こつこつとデータ収集やヒアリングをして構築される分野で、ジミな学術分野のように感じた。卒論のテーマに「地域と地方競馬」の問題をとりあげた学生がいて、収益性だけを問題にする主催者のありかたに問題があるという指摘があった。
生物学では分子生物学や遺伝子組換などが脚光をあびていた。(今も続いているが)やっと、それに追いつくように、生態学が注目されるようになった。そのれと似たような感覚があって、「地域経済論」はこれから注目される分野ではないだろうか。ミクロな地域の問題は、巨大な力で推進されるグロバリゼーションの前に無力に思われがちであるが、人間はグロバリゼーションに住むわけでなく、地域の住民として生きている。その意味で、大上段にグローバリゼーションを振りかざす人も、地域ではゴミの分別をしているはずであり(飛躍か・・・)、地域に生きている。ジミだけどこの分野の研究は、経済学の中での生態学という感じで、グローバリゼーションに対抗しうる有効な研究分野だと感じている。