「何をしていいのかわからないとき」

早春の陽は川面のきらめき
網膜のけぶった空は盲点のざわめき

何をしていいのかわからないときは
透明ガラスのコップに水をあふれさせて
一息に飲もうよ
僕は僕だけのことを考えて
君のカケラもないように

何をしていいのかわからないときは
水色のロウソクに火をともし
炎を見つめようよ
僕は僕だけのことを考えて
君のカケラもないように

君のカケラ集めて
何をつくろうとしたの
君のカケラ集めて
再生させようとしたの

何をしていいのかわからないときは
僕は4Bの鉛筆で画用紙に
ボードレールの詩を写す

  *以前に書いたもの