2004-03-01から1ヶ月間の記事一覧

神戸児童殺傷事件

この事件のどれだけを語ることもできるのだろうか。加害男性が少年院を仮対処したときの朝日新聞の社説は、「幼い子の命を奪い、多くの人を悲しみに突き落とした罪の深さを改めて思う。その罪をいくらかでも償えるとすれば、本人がこれからどう生きるかにか…

試行空間

http://d.hatena.ne.jp/gyodaikt/20040312 多くのことがとりあげられているが、2つほどの共鳴部分について。 「死刑」の問題をとりあげていて、大塚英志の「被害者化による強者化」や森達也の「第三者」問題、さらに内海愛子の「国家によって正当化された殺…

−虚構−(『世界』の終り 佐藤友哉)

僕らは虚構の上であぐらをかいているのか?いや、その意識すらもないのか?「はてな」で多くの人びとが論じることはリアルであるけど、それは虚構に通じるような感覚もある。『僕』がラジオを通しての『妹』との会話と「はてな」の発信にはどれほどの差があ…

「憲法が憲法として機能するための国民常識とは何か?」宮台真司

読む順番が逆になって、「事情変更を踏まえて憲法意思を貫徹しうる唯一の方法」を先に読んでしっまったから、どうも具合が悪かった。「事情変更」をうまく飲み込めずに、嫌な気分のまま「唯一の方法」を読んでしまった。 憲法が憲法として機能するための国民…

−ケルセンブロック−(『世界』の終り 佐藤友哉)

佐藤友哉は『僕』に、この小説の最後に宣言させている。 「復讐」 僕は呟いた。そうだ・・・・復讐、復讐してやるんだ。失った時間を取り戻し、失った金をチャラにするくらい稼いでやる。連中の全てを裏返し、全てを認めさせてやる。そして、ざまあみろと叫…

石油利権 「カスピ海石油をめぐる覇権争い」田中 宇

http://tanakanews.com/e0302oil.htm 04年3月2日付の田中宇氏の「カスピ海石油をめぐる覇権争い」を読むとイラク情勢と関連しながらカスピ海の石油を中心として、ロシア、旧ソ連諸国(カザフスタン、トルクメニスタン、アゼルバイジャン、グルジア)、トルコ…

劣化ウラン 「核に蝕まれる地球」森住卓

森住卓氏の「核に蝕まれた地球」のあとがきを読んでみると次のような記述があった。p.76ー77 臭いもなく、味もなく、被曝しても痛くも痒くもなく、直ぐに発病するでもない。五感で感じることのできない被曝。しかも被曝による病気はガンや白血病など、通常の…

戦争の人間的起源 萩原能久

戦争の起源を問われても難しい。戦争は心の問題のあらわれであるといわれても、心が変われば戦争が起きないのか?人類の歴史の中で、戦争が無い時代はどれだけあったのか。世界のどこかで常に紛争があり、不幸な時間が累積してきた。日本の憲法で、国際紛争…

坂本龍一

ipodの坂本の音楽を聴かずにおいたが最近は、ほぼ毎日になってしまった。 アルバム「1996」の「1919」いいね。毎日だよ。 【迷宮】 * 僕は刑事で、迷宮課を担当している。実際にはそのような課はない。事件の中で、そろそろ迷宮入りしそうな事件の最後をみ…

−超越−(『世界』の終り 佐藤友哉)

宮台真司氏が「おかしさに色彩られた悲しくも崇高なバラード(前編)」で、「内在でなくて超越」ということについて述べている。 http://www.miyadai.com/index.php?itemid=83 「内在」とは「世界」の内にある諸事情に自足する志向。「超越」とは「世界」の…

・心的外傷と回復 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4622041138/250-9989760-6026643 古本屋にあったが高くて買えなかった。今度、買いたい。

北を突破者とするなら ・北の世界は何であったか。 ・その世界の境界線は何であったか。 ・何に対する突破であったか。 ・突破することで何を得ようとしたのか。 ・境界と天皇制との関係は如何に。 ・堕落への怒りはどこからくるものか。 ・北にとって『妹』…

−復讐−(『世界』の終り 佐藤友哉)

殻に閉じこもることは、復讐のエネルギーを溜めることだろうか。佐藤友哉氏の「『世界』の終り」を読んで考えた。鉄道という境界によって囲まれた世界は、『僕』にとって安心な世界であった。安心は退屈に通じ、それは怠惰な自分を映す鏡である。そこには『…

−殻−(『世界』の終り 佐藤友哉)

近親相姦が暗闇であるのか、それとも、書いてしまえば暗闇だと思ったことが「たいしたことないのか」、鉄道線路で閉鎖された空間で『僕』は世界を構築し、ツルハシとバールで虚しくも破壊工作に走る。「東京へ行く」ということが、脱『世界』であるというこ…

新現実 Vol.01 佐藤友哉 『世界』の終わりに

眠れないから、ベッドから起き上がり、イスに座る。机の上のガラクタを少し片づけ、そこの空いたトコロにパソのキーボードをを置き、本を読むためのスペースをつくる。 佐藤友哉氏の「『世界』の終わりに」は、朝の2時か3時に読むといい。僕の中の日陰がじん…

北一輝論

宮台の「亜細亜主義」が気になっていて、古書店に寄ると、村上一郎氏の「北一輝論」があり、購入する。感想は後日。

絵師

2日間ほど東京に居た。渋谷駅前のハチ公周辺が工事中であった。 渋谷駅前で絵師のIsamu氏の路上展示会を発見する。イラストのもつ「トゲ」とか「訴えるもの」を感じて、2点+2点購入。 Isamu氏のWEBサイト。作品が観れる。 http://www.isamu1219.jp/ 購入し…

ポスト・モダン

そういえば、tzetzeさんの「ポストモダンという言葉は嫌いだ」のタイトルに、ニッコリした。 http://d.hatena.ne.jp/tzetze/20040214 これに関連するか、しないのかわからないが、今日読んだ文章にこのようなもがあった。 「<近代>という歴史認識」萩原能…

サッカーのオリンピック予選を見たのだけど、今回のチームはジミで、どうしようもないほど試合が面白くなかったけど、最近の試合はけっこういい感じです。代表の試合より、見る分には愉しめる。 田中、森崎がいい。今日の松井は、悪い部分が出ていた。

手元に04年2月28日付の朝日新聞の社説がある。この日の朝日の社説は、松本智津夫の死刑判決に対するものだと考えていた。確かにその日の社説は「何がオウムを生んだのか−教組に死刑判決−」というものだった。しかし、内容はオウムの誕生を解き明かすでもなく…