問題

NEET関連

NEETの問題は、深刻であるが、どれだけ議論されているのだろうか。ニート(NEET:若年層無業者)は「Not in Employment, Education or Training」の頭文字を取ったものである。 厚労省の定義では、「15−34歳の若年層のうち、学校を卒業したあと家事も通学もせ…

正戦

戦争での正義とは何であろうか。以前に引用した産経抄では次のようなことが述べられていた。 http://www.sankei.co.jp/news/040918/morning/column.htm ▼大東亜戦争も同じこと、一方には「白人のアジア侵略に対する聖戦」だったが、一方には「日本の野望をく…

切腹の意味の変容

堺事件の顛末を鴎外の「堺事件」を読むことで解するならば、興味深いものがある。鴎外が、どれほどのジャーナリストかは知らないが、なみなみならぬ関心をこの事件に抱いていたことが推察される。事実とフィクションという問題で、この事件と鴎外の「堺事件…

テロにも戦争にも反対

「テロにも戦争にも反対」というスローガンに、当初から違和感を覚えていたが、最近、このスローガンは「左翼の屈折したニヒリズム」というものだと自覚してきた。 「現代思想」6月号の上野千鶴子の「女性革命兵士という問題系」を読んでみて、さらに、その…

僕はどうして教育基本法の「改正」に反対するのか

1. 教育基本法の思想の背景 2. 教育基本法の制定と成立 3. 教育基本法の制定の意義 4. 新憲法になぜ教育の理念が入れられなかったのか 5. 子ども観の変遷 6. 教育基本法を変えようとする側の子ども観 7. 教育基本法を変えようとした歴史とそれがめざすもの 8…

教育基本法

急に、教育基本法について70分話して欲しいという依頼。聴衆のほとんどは、僕よりも高齢で(つまり50歳以上)、博識の方ということで、どうしようかと思ったが、鹿児島の夜とお盆の3日ほどの時間にまとめてみる。来年の1月の国会が、「改正」法案の山場では…

教育基本法

現代思想の04年3月号の特集「教育の危機」を手に取る。 「国民」教育と犠牲のポリティクス 高橋哲哉 「愛国心」について言えば、愛国心を持ちたいとか、目分は愛国者でありたいという「内心の自由」を否定するわけにはいかないでしよう。それが他者への押…

−死と生の等価−死刑文化からの抜け道を求めて 現代思想3月号

そもそも人はどうして宗教を必要とするんだろうと考えました。僕なりの仮説ですが、人は自分が死ぬことを知ってしまったからだと思うんです。いずれ自分という存在は跡形もなく消滅するという現実に、本来なら人は耐えられない。その恐怖を中和する機能に、…

死刑文化からの抜け道を求めて 現代思想3月号

森達也氏と鵜飼哲氏の対談している。ここでオウムのことに触れている。 森氏の発言 つまり麻原と側近たちの言葉遊びのようなイメージだったはずが、いきなり現実になってしまった。事の推移への想像力が麻痺していた。僕らはよく、高笑いをする悪役というイ…

3・20/11:33を迎えるということ

イラク戦争の開始の号砲は、世界に何を与えたのか。1年後のその日のその時間を僕やその他の人々がどのように迎えるのか。 女とイチャツキながらベッドで迎えるのか。家族ドライブで夫婦げんかをしているのか。金融機関に強盗にはいっているのか。 (セックス…

神戸児童殺傷事件

この事件のどれだけを語ることもできるのだろうか。加害男性が少年院を仮対処したときの朝日新聞の社説は、「幼い子の命を奪い、多くの人を悲しみに突き落とした罪の深さを改めて思う。その罪をいくらかでも償えるとすれば、本人がこれからどう生きるかにか…

「憲法が憲法として機能するための国民常識とは何か?」宮台真司

読む順番が逆になって、「事情変更を踏まえて憲法意思を貫徹しうる唯一の方法」を先に読んでしっまったから、どうも具合が悪かった。「事情変更」をうまく飲み込めずに、嫌な気分のまま「唯一の方法」を読んでしまった。 憲法が憲法として機能するための国民…

石油利権 「カスピ海石油をめぐる覇権争い」田中 宇

http://tanakanews.com/e0302oil.htm 04年3月2日付の田中宇氏の「カスピ海石油をめぐる覇権争い」を読むとイラク情勢と関連しながらカスピ海の石油を中心として、ロシア、旧ソ連諸国(カザフスタン、トルクメニスタン、アゼルバイジャン、グルジア)、トルコ…

劣化ウラン 「核に蝕まれる地球」森住卓

森住卓氏の「核に蝕まれた地球」のあとがきを読んでみると次のような記述があった。p.76ー77 臭いもなく、味もなく、被曝しても痛くも痒くもなく、直ぐに発病するでもない。五感で感じることのできない被曝。しかも被曝による病気はガンや白血病など、通常の…

亜細亜主義

宮台真司氏のWEBサイトを見ていると、「亜細亜主義の可能性 〜国家を操縦する導きの糸〜」という論説を見つけた。 http://www.miyadai.com/ http://www.miyadai.com/index.php?itemid=45 冒頭はかなり挑発的だが次のように始まる。 ■世の中にはベネディクト…

「亜細亜主義」と「魂」

27日付けの毎日新聞に「改憲論議の実際と背景」と題して斎藤環氏が論説していた。ここで4冊の雑誌をとりあげていた。外交フォーラム「なぜ自衛隊をイラクに派遣するのか」神谷万丈、世界3月号「同時代史考−政治思想からの問い」加藤節、ジュリスト1・1-15日…

国家 『帝国』

永久平和というのはユートピアなのかと思ったりした。かつて日本は、鎖国をひき、外国への侵略にも加担せずにある意味では永久平和的国家体制であったかもしれない。しかし、引き換えに、徳川家を中心とする国家的監視システムと身分制度を構築した。それは…

EBMと劣化ウラン問題 その2

自治医科大学の岡山雅信氏が「EBMと古いジャガイモ」ということで、EBMについて説明している。 http://www.nakayamashoten.co.jp/ebm/forum/0106_01.htm ここで、岡山氏は「EBMは,患者の好み(Patient Preference),研究結果(Research Evidence),臨床判…

EBMと劣化ウラン 

1、「EBM」、「evidence-based medicine」という用語EBM(エビデンス・ベースド・メディシン)について調べてみた。EBMは(Evidence-Based Medicine)ということで、直訳すると「根拠に基づく医療」であろうか。 「EBMジャーナル」のWEBサイトを覗いてみた。…

劣化ウラン弾

藤田祐幸氏の「参考人意見陳述書」について、「劣化ウラン研究会」のWEBサイトにとりあげらられているものは、2003年7月1日の国会での意見陳述とは異なることを書いたが、今回はさらに詳しく検証してみる。「劣化ウラン研究会」のWEBサイトの「参考人意見陳…

劣化ウラン弾

昨日、2003年7月1日の「イラク人道復興支援並びに国際テロリズムの防止及び我が国の協力支援活動等に関する特別委員会」における藤田祐幸氏の参考人陳述を調べてみたら、ネット上にアップされているもの http://www.jca.apc.org/DUCJ/siryo/sanko-fujita0307…

ジャーナリズムと劣化ウラン

昨日、森住卓氏のWEBサイトの一部についての批判を書いたが、ベッドで横になって、考えている内に僕の表現のマチガイとか、ジャーナリズムとは何かなどと考えているうちに迷路に迷い込んだような気分になった。昨日の森住氏の「BS23出演辞退」の言葉に表さ…

劣化ウラン弾

森住卓氏のWEBサイトを見て思うことを書いてみよう。 http://www.morizumi-pj.com/ 昨年、彼の講演は聴く機会があった。聴くといっても多くは彼がイラクで撮影した写真と彼の解説であった。なぜだか、全面的にのみこめない違和感は、その後も続いていた。今…

劣化ウランに対する文部科学省の評価へのコメント

平成14年11月の鳥島における米軍劣化ウラン弾誤射事件に関する報告書における「参考5劣化ウランの放射線及び重金属毒性による影響について」での健康に対する要旨は次のようである。 1、劣化ウランの放射線による被ばくについて 外部被ばく ・劣化ウランの…

在沖米軍による沖縄県鳥島演習場における劣化ウラン弾誤射事件について

1995年12月から96年1月にかけて、在沖米軍が、沖縄県鳥島の演習場にて劣化ウラン弾を誤射した事件があった。それに関連して、「劣化ウラン含有弾の誤使用問題に関する環境調査の結果について(平成10年実施分)」という報告文書が文部科学省のサイトにある…

イラク「劣化ウランの脅威」に対するアメリカの対応

在日米国大使館のWEBサイトの「劣化ウラン問題」に「「欺まんの構造−サダム・フセインの情報工作とプロパガンダ」の「劣化ウランの脅威」へのリンク」というページがある。そこには、イラクが劣化ウランの脅威を煽り、プロパガンダしていることをキャンペー…

劣化ウラン問題とアメリカの主張

在日米国大使館のWEBサイトを見ていて、主要な政策課題の中に「劣化ウラン問題」があり、興味深く読んだ。それ以後2日間ほど劣化ウランに関するサイトをいくつか見てみて、さらに興味をそそられた。「劣化ウラン」に関連して、「劣化ウランは小さな核兵器」…